1月2日

夫婦で面会。13時から。


道中、「緊急事態宣言が出たら、面会大丈夫かな?」と夫が呟いた。
わたしは毎日、面会に行く最中、そのことばかり不安に考えている。
現在、NICUの面会制限は週3回一時間ずつ、と決まっている。それをなんとか交渉して、毎日の面会が「一時的」に許可されている。
いつ何時「明日からはお母さんが何と言おうと、週3面会に切り替えます」と言われてもおかしくない状況で、うんざりする。

 

緊迫したコロナ下とはいえ、しれっと母(父)子分離を強制されてしまうのは、ほんとうにいやだ。
週3面会オーケー、といえば聞こえはいいが、逆をいえば、週4回は面会を許さないということだ。
基本的に医療者は感謝すべき存在だということは理解していても、当然ながらやはり、彼らが親族的な感性を持ちうるわけではなく、どこか決定的にドライであるにも関わらず、息子に関するほとんどの権限を彼らが有しているという非常に不均衡な関係が、どうしても許せなくなり憤ることがある。

息子の身体におおきな損害をもたらした彼らにずっと預けているという強い違和感がある中でも、病院を変えるという選択肢すら、用意されていない。(移送できる状態にない)

 

到着し、面会。
面会一時間ほど前に、息子が暴れる?大きく動いてしまうことがあったようで、睡眠薬で寝かされていた。面会中起きることはなかった。
自然に寝ている、というよりも、もう2ランクくらい深い、すこし不自然な眠りに感じた。
口がポカンと開いていたので、口の中がカピカピになるのではないかと思った。

「午前9時頃、落ち着き開眼していたが多量に嘔吐した」とのモニターのメモを盗み見て、すこし不安になる。
看護師さんからは経過について口頭で説明があったが、嘔吐の説明はなかった。
言いづらいのかもしれないが、こういうような「伝えなくても支障がないので特に両親に伝えられることのない息子のしんどい場面」というのが今まで沢山あったのではないかと思ってしまい、不安になった。
息子の状況はある程度理解した上で、その状況に合わせた心持ちで接してあげたいと思うからだ。

爪を切って、保湿クリームを塗った。

帰宅近くになり、ようやく嘔吐した件の話が出て、すこしほっとした。

看護師さんは良い方だと思う。

 

お母さんもう行くけど、また明日来るからね。ずっと一緒にいるからね
と額に頭をつけて、帰宅した。


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息子のあたま。